赤ちゃんの名前を考える時間。それは、親になる私たちにとって初めて「わが子と向き合う」大切な時間だったように思います。
名前は、これから長い人生を共に歩んでいく“最初のプレゼント”。そこに込められた想いや願いは、何年経っても色あせることはありません。
今回は、我が家が子どもたちに名前を贈ったときのストーリーと、その名前に込めた想いを綴ってみようと思います。
名前を考えはじめた時期
妊娠がわかったとき、最初に感じたのは驚きと喜び、そして少しの不安。
その日から少しずつ、赤ちゃんの未来を想像するようになりました。性別がわかる前から、私たちはなんとなく男の子と女の子、それぞれの候補を考えはじめていて、毎晩のように「この名前どう?」「あ、それかわいいね」と会話を重ねていました。
名前に込めた想い
我が家は「響き」「意味」「漢字のバランス」の3つを大切にして名前を考えました。
特に意識したのは「誰かに愛され、自分を好きでいられるような名前」。自己肯定感の根っこに、名前の持つ力って大きいと思うんです。
長男の名前には「まっすぐに育ってほしい」という願いを込めました。
漢字の意味も、真心や強さを感じられるものを選び、「人に優しく、自分に誠実であること」を大事にしてほしいという願いが込められています。
長女の名前には「しなやかに、でも芯のある女性になってほしい」という願いを。
響きの柔らかさや、漢字の持つ優しさと強さを意識し、未来の彼女を思いながらじっくり選びました。
名前が決まった瞬間のこと
名前が決まった日は、まるで赤ちゃんがもうそこにいるような気持ちになりました。
それまで「赤ちゃん」と呼んでいた存在に、名前をつけた瞬間から、一気に現実味が増し、より愛しさがあふれてきたのを覚えています。
胎動を感じながら、「〇〇ちゃん、今日も元気だね」と名前で呼びかける毎日。
エコー写真を見ながら、手紙を書くように名前を何度も紙に書いて…その時間は、今でもかけがえのない思い出です。
名前と一緒に残しておきたい思い出
出産後はバタバタとした日々の中でも、ふとした瞬間に「この子の名前をこの子に贈れてよかった」と思います。
名前を呼ぶたびに、生まれてきてくれた喜びや、あの時の気持ちを思い出します。
私たちは、子どもたちのエコー写真とともに「命名書」をつくって、リビングに飾っています。
名前が生まれた日の記録として、その一枚を見るたびに初心に戻るような気がして、毎日の育児の励みにもなっています。
「名は体を表す」と言いますが、それはきっと親の願いと、子ども自身の歩みが重なったときに実感する言葉なんだろうなと、最近思うようになりました。
これから名づけをする方へ
名前を考える時間は、とても特別な時間。
正解も不正解もありません。ただ、心から「この名前がいい」と思えたその気持ちこそが、いちばん大切なものだと思います。
どうか焦らずに、ご家族でたくさん話し合って、愛情のこもった素敵な名前を見つけてください。
そしてその名前に込めた想いを、どうか形に残してみてください。
ノートに書いてもいいし、命名書にしても、エコー写真と一緒に飾ってもいい。
いつかお子さまが大きくなったとき、「あなたの名前にはこんな想いがあるんだよ」と伝えてあげられるように。
さいごに
名前は、一生もののプレゼント。
親から子へ贈る、最初の「愛」のかたちです。
そんな大切な想いが、これからもずっと続いていきますように。